NEC RMT-300

NECも昔はテープレコーダを製造販売していたんですね。
3号リールを使用し、キャプスタンドライブです。
操作は右下にあるレバーで行いますが、例によって早送り機能はありません。キャプスタンは取り外し式で、テープ速度を変えるタイプです。


裏面にある銘板。この程度のレコーダーでも立派な銘板がついて、シリアル番号が刻印されています。 "Nippon Electric Company Ltd"の書体がいいですね。気のせいか、ウエスタンエレクトリックに書体が似ている。


外側は表面にシボ加工がされて、手が込んでいます。
全体の材質も金属が多用され、丁寧に設計され作られた感じで好感が持てます。


カバーをした状態。


表側の内部。上部にモーターが見え、左下にあるのがヘッドです。中央に大きなフライホイールが付いたキャプスタンにベルトがかかっています。 このベルト普通ならゴム製ですが・・・


なんと、かかっているベルトは、細いスプリングでした。
スプリングの両端はお互いかけてあります。 使用されているベルトはゴム製というのが常識でしたが、金属製のスプリングを使ってあるのは始めて見ました。回転ムラ等の特性はゴムに比べて落ちると思いますが、耐久性は遙かにiよいと思います。別の箇所も同じスプリング製でした。このモデルもかなり古いものですが、十分使用可能な状態でした。


裏側の内部。 9V乾電池を3本も使用します。これじゃランニングコストがかかりますね。古い松下製が液漏れせずに入っていました。本体に再生アンプ部は内蔵されておらず、付属のアンプ内蔵スピーカをつないで再生します。よって回路は部品が少ない印象。


リール部分。上にあるマッチの軸のような出っ張りは、回転変更用のキャプスタンキャップを刺しておく所。


付属のマイクロフォン。 クリスタルマイクと思われます。


付属の外部スピーカーは今で言う「パワードスピーカー」のはしりです。アンプが内蔵されています。(9V乾電池駆動)

NECといえばコンピュータのイメージが強く、このようなオープンリールを作っているとは意外ですが、もともとは家電製品も多くリリースしており、オーディオの世界でもアンプのA-10など名器と言われているモデルが数多くあります。







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