ニキシー管時計の製作 Nixie tube clock

前から気になっていたニキシー管を使った時計。
ニキシー管(Nixie Tube)とは、50年代頃から70年代初頭まで数字を表示するために使われていたネオン管です。現在は7セグメントの液晶やLED等が数字表示に使われています。
 子供の頃にピンボールの得点表示や古い計算機など、あちこちで見た記憶がありますが、現在はすっかり絶滅しています。

ニキシー管が使われている
古いカシオの計算機

形は真空管に似ていますが中は真空ではなく、0?9まで形をした電極がネオンガスを封入したガラス管に仕込まれています。各数字に170V程度の直流によって発光する原理です。
各数字は縦一列に並べられているので、表示が数字によって前後した感じになります。また、数字が手で書いたような丸みで、独特の味わいがあります。


本当は回路から設計して作りたいのですが、回路にあまり詳しく無く、ましてや制御用マイコンのプログラミング等出来るはずもありません。ですからキットしか選択肢がありません。ネット上で探していると、nixie-tube.comを見つけ、電源キットと時計本体キットを注文しました。IN-14というニキシー管が使われていますが、数字の「5」が「2」を逆さまにして使ったものであるため、見栄えがあまりよくありません。そこで、ちょっと小振りなIN-16というロシア製のものを輸入することにしました。
現在、日本製は入手困難ですが、ロシアで大量に製造されたらしく、多く出回っています。


ロシアから輸入するのは初めてだったので、無事に届くかドキドキだったのですが、ちゃんと1週間くらいで届きました。
海外は安く、12本で約2,600円、送料も1,000円くらいでした。

IN-16が12本入っていた

nixie-tube.comのキットはパーツが小袋に分けられており作りやすいです。一番右にあるのがIN-14用のマウント基板ですが、今回はIN-16なので、使用しませんでした。たぶん、やや小さいIN-16をつけると管同士が間延びした感じになるはずです。

キット一式

電源と本体を1時間くらいで半田付け終了。
左の基板が時計本体、右が電源部。出力DC12V程度のACアダプターを繋いで使用します。


ニキシー管をマウントする基板。
ユニバーサル基板を使用してニキシー管をマウントするので、配線はコードで半田づけしないといけません。これにかなり時間がかかりました。


ダイナミック点灯方式なのでニキシー管の配線は少ないほうです。もしダイナミック点灯じゃないと、6×11=66本の配線が必要になります。でも、よーく考えてみると、あまり本数変わらない。

ダイナミック(パルス)点灯方式とは、高速に1本づつ点灯させる方式です。瞬間的には1本しか点灯していませんが、高速に順次点灯させているので、残像効果ですべての管が点灯しているように見えます。この方式は7セグメントのLEDでも広く採用されていますが、音響機器にノイズが乗るそうです。


とりあえず完成。きちんと動作しました、写真のようにつまようじで基板を立ててテストしてます。
さて、収納ケースをどうするか。

収納ケースは100円ショップにあったちょうどいい大きさのものを使用。
基板のスペーサーに適当な長さのものが無かったので、真鍮のパイプを加工してスペーサー代わりに使用しています。
初めて作ったにしては上出来と思います、レトロですね?。
電気喰いそうですが、1?2W程度で案外電気を喰わないそうです。









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